2013年9月24日火曜日

ふじもせんとくんの休暇/第六回 絶対的ブラボー。





「宮殿外観。めちゃ朝早くてこの長蛇ッスから」




 シルバーウィークなる物言いはおそらく5年ほど前から定着したように思いますが、土曜日は校了してから東京に行った学生時代の友人らと何故か遠里小野(なんつーか大阪と堺の境界線)で赤霧島をガンガン空け、先の日曜日はイベントのお手伝いで京都へ。
 月曜日はサーフィンの予定が高波のために断念、行きつけのうどん屋で冷やかけ食らってデーゲーム、ってな調子。

 この細部を書き付けていくだけでそれこそブログ何遍分という濃さ、ココのところの日々の凝縮感はなかなか。深呼吸をして全身を貫くビリビリのヘルツの強さが寄る年波と同期します。

 身体を整える、積年の課題の締め切りを感じてこれはもうやるしかない。なんてフツーのことをマクラに、モン・サン・ミシェルを出たバスは一路パリへ、ヴェルサイユのバラを摘みにいきましたよーだ! どんなもんだいこのベタ観光具合!




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「鏡の間で撮られたスゲー真顔。
こんな顔やったっけぼく」



7日目


 長過ぎる小話から入るあまりフランスの情景など伝わるべくもない本稿ですが、もうなんだ、一話一話ふじもせんとくんと飲みに行きましたぐらいの軽い気持ちで読むがよろしい。


 どのみち、パリでの日々ときたら、肉塊をたらふくHARAに詰め込んで、部屋の片隅で目を剥いて赤ワイン片手にキーボードへグータッチしてるんですもの! 



 さてひとつ皆さんにどうしても申し上げないといけないことがあります。それは、パリジェンヌは最高である。絶対的ブラボーである。

「そしてグレイトフルデイズである!」

 ふじもせんとくんは最古なのに“新しい橋”ポン・ヌフからセーヌへ幾度叫んだことでしょう。
 ホットパンツに胸は半分放り出して、ブロンドなびかせ闊歩する女性のひとりやふたり、会うこともあろうとは思っていましたが、なんてこったの邂逅ペース実に10分にひとり。

 特に10代の少女たちの、ええ甘んじてロリータの誹りは受けましょう、可憐さが今にもはち切れ、その美、例えるなら雨上がりの入道雲から生える虹のはじまりのような美は、目を奪われすぎて今すぐカメラマンの新田氏を呼びつけ、「ロケハンとオーディションしといたから!」なんつって撮影をおっぱじめたいほどの絶対的ブラボーなのであります。


 告白いや告発すると、昨年のイタリアは正直がっかりでした。

 昨今の日本では打ち捨てられた男性のセクシーさ、その一点には見習うべきもの多々ありましたが、ラテンデカケツオババに押し退けられ屁を放られた他、女性に対する甘い記憶は特にございません。


 フランスは男性はいろいろと無頓着な感じがしましたが、女性の美意識は目前のエッフェルよろしく見上げるべきもの、またその明日にも容貌が変わりそうな刹那さ、ブランドやテイストに捕われず、人体本来の美を損なわない着こなしにも好感を持ちました。

 年齢を重ねても、価格はほどほどに見えますが、いい仕立てのワンピースとヒールのみをさらっと着る品ある婦人が多く、見られることで洗練されてきたこと、またありのままの自分に自信を持つこと、いろいろ体現しているようで感心しきりなのでした。





「もう、部屋から“我執”意外感じない」




 この日訪れたヴェルサイユ宮殿の門前は大蛇よろしくの列で、ひとまず予約済みのツアー客である自分の立場を慶びましたが、まったくなんということでしょうか。2時間後、見学を終えて中庭の噴水にボーゼンと立ち尽くすふじもせんとくんの姿があったのでした。

「あの、コレ…正直ダサいよね」

 無法天に通ず。太陽王ルイ14世に唾するせんと。

 計算され尽くしたランドスケープや当時の空気感が残されていることには最大級の敬意を払いますが、なんというか「すんごいね」以上の「美しい」「たまらん」的な言葉は心から出てきません。
 なのに世界中の人をこれほど並ばせ、熱狂させるのはどういうワケなのでしょうか。いや、実はみんな覚めた目でそのシャンデリアや天蓋、自画像の数々を見ているのかもしれない。



「今回の旅で屈指の好きな写真。田舎家外観」



「マリー・アントワネットの審美眼に感服つかまつった」



 イメージとのズレに落胆しつつ行ったプチトリアノンと田舎家の素晴らしいセンス、しかもマリー・アントワネットはヴェルサイユでなく好んでココに住んだと聞いてようやく心が晴れました。

「歳を重ねたらもう一度来てみたいね」



 余裕をかますその後のセーヌ河クルーズとパリ・サブウェイ・シリーズはまた次のお話で。ふじもせんとくん、ポンヌフで恋をしたのですから⋯!




「なになにパリジェンヌとどないしたん?」



all Photo & Text K.Fujimoto



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